はじめてのよしりん
第24回
【或るファンさん】
2016年、夏。
私(当時中学3年生)は『ゴーマニズム戦歴』に夢中だった。
ただエッセイや自伝の類が好きだからではない……社会問題といわれる事柄についてであっても、型にはまったポジションにとらわれずに表現するおとなが、カッコよく思えたのだと回想する。
“戦歴” を読みながら、『戦争論』前後に学生だった両親へインタビューすると次のようなことがわかった。
・母は『おぼっちゃまくん』や『ゴー宣』を読んだことはなかったが、西日本新聞に掲載されていた
“おぼっちゃまくんは風刺漫画である” という内容の記事が印象に残っている
・父は学生時代を中心に『ゴー宣』を読んだりスペシャル本を数冊購入したりした
この話を聴いた私は、ますます、”戦歴”で紹介されている作品や、作者・小林よしのり先生へ関心を向けることとなった。
2016年、秋-冬。
学校の英語の授業で、人物紹介の自由英作文が課された。
授業中にコンピュータを使用して情報を集めてよく、はじめは当時関心を持っていたとある政治家の名前を思い浮かべたが、思い直して “小林よしのり” を紹介することにした。
その過程で 「ゴー宣道場」(当時)のウェブサイトを閲覧するに至り、東京だけでなく関西でもイベントの実績があると知った。そのタイミングで、「もし福岡でやってくれたら絶対に行くぞ」と心に決めたことを記憶している。
一方、その頃から、公共図書館や大型書店を通じて『ゴー宣』の単行本やスペシャル本を読み漁るようになった。
また、家で『脱正義論』や『台湾論』を探し出し、繰り返し読んだ。
そして2017年。新発売の『天皇論平成29年』をひと晩で読んでしまった私は、偶然立ち読みしたSAPIO連載の『ゴー宣』欄外で九州ゴー宣道場の開催を知り、応募。
それが、”はじめての<生>よしりん” となったのだった。
それから8年の月日が流れようとしている、今。
私は『ゴーマニズム戦歴』の続きを読みたくて、仕方がないのだと思う。
「よしりん先生の思想の背景」を、作品群を考察する読者の視点で、少しでも掴み取ってみたくなるのである。
例えば、皇室や憲法の話題と比較すると、『日本人論』に描かれているような “人権”に対する叙述については私はいまだ読み取りきれていない気がしている。
この点は、『ゴーマニズム戦歴』を読んだ当時から変わっていない。
これから先、『ゴー宣』や「ゴー宣DOJO」がどのような広がりをみせてくれるのか、楽しみである。
『おぼっちゃまくん』世代の子供が読者というのは珍しくなくなりましたが、『戦争論』世代の子供はちょっと驚きますね。考えてみればそれだけの時間が過ぎているのだから当然なのですが。
それはともかく、『ゴーマニズム戦歴』は「ゴー宣」のベスト版であり入門書としても最適ですので、これから「はじめてのよしりん」体験をしようという人にはおすすめの一冊です!
そして、まだ「ゴーマニズム戦歴」の続きは現在進行形で継続中です!!
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ぜひこちらにお寄せください!!
https://aiko-sama.com/archives/50096
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第2回 マックンさん/tubafreddieさん
第3回 anamochiさん/枯れ尾花さん
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第6回 DANさん/ねこまるさん/ダグドラえもんさん
第7回 あゆむさん
番外編 大須賀淳さん
第8回 あしたのジョージさん/サトルさん/グッピオのオオカミさん
第9回 ありんこさん/ねこ派さん
第10回 KOさん/神奈川のYさん
第11回 基礎医学研究者さん/希蝶さん
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第13回 nicさん
第14回 焙煎珈琲さん/tanapomさん
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第16回 ひとかけらさん/じーまさん/daigoさん
第17回 yan ryuさん/あるでぃーさん
第18回 京都のSさん/酔いどれカエル坊主さん
第19回 だふねさん/さらうどんさん
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第21回 DANさん/かわじさん
第22回 yukiさん/こんさん/名もなきpunkさん
第23回 よっしーさん/gaku10さん